Endless SHOCKを見ました

 eternalの再演を前に2週間限定上映!ということで、観てきた。3時間は長い。
 SHOCKは昨年2月に1回観劇して以来。感想はやはり変わらず、ものすごいエンターテイメントだけど、話としては全然好きじゃないなこれ!!(笑)。
 パッケージとしてのSHOCKはジャニーズエンタメのひとつの到達点だな……というか属人性が高すぎて堂本光一がジャニーズのひとつの到達点だなと思うし、夢幻の有無を言わせぬ力は本当に素晴らしいエンタメぢからだと思う。リボンフライングの神々しさは無意識で手を合わせてしまうし。そんな怒涛のエンタメぢからに圧倒されて観劇後は「なんかわからんがいいものを観た!!」という印象が残るのだが、それと話の好き嫌いは全然別の話である。

 
 SHOCKについては私は死ななくていい人間が死ぬ話好きじゃないんだなというのが一番なので本当に向き不向きというか好みの問題。コウイチが死んでしまった後の話としてはあれがベターな展開だったのかもしれないけど、まずコウイチが死なずに済む道、絶対あったよね!!?というのが先に立ってしまうので……。分かりますよ、あのすれ違いの悲劇がドラマなんだということは分かってますけど、ああなる前になんとかなっただろ!会話をしろ!!と思ってしまう性分なので仕方がない。あれが発生したとしても、コウイチは真剣で斬られたけどギリ生きてて、夢幻からのラストショーは元気な生霊でした!めでたし生存エンド!の方がご都合主義と言われようとも好きだよ。
 というのも多分自分がアイドルには幸せでいてほしい(なぜならそうでないと自分が安心してアイドルオタクをできないから)タイプのオタクだからだろうなという気はするので、すべてはエゴなのですが。好みの話だから!
 
 あとジャニオタである自分が邪魔になる部分として、コウイチにどうしても「堂本光一」が透けてしまうところがある。一言でいうとカンパニーの中でコウイチだけ突出して存在がでかすぎるように見えてしまっている。
 「新進気鋭の若きカリスマとそのライバル」と文字にするとその関係性で間違っていないんだけど、字面から想像するほど対等でないというか「エンターテイメントに憑りつかれて向こう岸へ渡ってしまったことに本人も心酔するカンパニーの面々も気づいていないモンスターと、そこまでに至れないことに気が付かずアプローチが間違っているライバル」とでも言えばいいのか?ライバルをどう表現していいのかわからないけども不健全なバランスに見えて、ケアが足りないよ!!と感じてしまうというか……人の心がないというか……(笑)。
 コウイチとライバルのこれは上田くんが劣ってるってことではなくて、本人がSHOCKそのものエンタメそのものみたいになっている光ちゃんが規格外すぎる(と認識してしまうオタクたる私の)せいなんだと思われる。むしろ上田くんでこれだともっと年若いライバル役だった時はもっとえげつない!!と思っていたかもしれない……。
 でもジャニオタのフィルターを外して見てもShow must go onと言いながら舞台上で真剣で刺されるかもしれない選択をするのおかしいよな!!という気持ちはぬぐえないよなあ。go onできてないでしょうそれ。

 そんな突っ込みどころもまあまああるSHOCK、上田くんがジャニウェブ連載ページでオタクのことを「雑兵」と呼ぶので、「『転生したらジャパネスクの雑兵だった件』だったら、すりかえられた刀をすりかえ直す。そして出トチして死ぬほど怒られる」「それが無理なら刀を持っていこうとするテラニシをタックルしてでも止める。そして後で死ぬほど怒られる」「それも無理なら真剣が渡った瞬間に幕を下ろさせる。そして後で死ぬほど怒られる」等コウイチ生存ifのために雑兵にできることを考えたりしていた。ていうか、あの場面、予備の刀を取りに行くまでもなくその辺のアンサンブルなりの刀奪ってもっていけばよくない?とか、竹光と真剣もった瞬間に重さで気づかない?とか、色々野暮なこと考えてしまうよね。野暮な人間だから。